革靴はTPOに合わせて選ぶのが基本。その為、革靴の種類やデザインによって、使い分けが異なります。
本記事では、代表的な革靴の形からトゥ（つま先）や羽根のデザインによる使い分けや選び方まで解説致します。
こちらの記事を読む頃には、何故あの革靴はあのような形をしていて、どういうシーンに合わせることができるのかが分かるでしょう。
目次
シューズの種類
ストレートチップ
つま先の革の切り替えしがストレートに区切られたデザイン。
基本的にはビジネスからフォーマルまで幅広く対応でき、冠婚葬祭にも使えるのがウリです。
チップ（メダリオン）の装飾が入れば、その分だけエレガント使用になりますが、冠婚葬祭に不向きになります。
ストレートチップの代表商品
ハッシュパピー ストレートチップ M-0246NA
プレーントゥ
つま先に飾りや切り替えしがないシンプルなタイプ。
その分だけスタイルを選ばず幅広いコーディネートに対応できます。
ただし、飾り気が無い分だけ革の良し悪しや、シルエットやライン等といったディティール面が分かりやすく、品質が問われやすくなります。
その為、良い革靴であればハッキリと分かる分だけ安価な革靴ですと、安物感が拭えないデメリットも発生します。
なお、丸みを帯びたプレーントゥでしたら、カジュアルシーンでも利用できます。
プレーントゥの代表商品
REGAL リーガル 2504 NA プレーントゥ・ビジネスシューズ
Uチップ
U字型に切り替えしたデザインで、欧米では「オックスフォード」とも呼ばれています。
シルエットに丸みを帯びている為、カジュアルな場面でも使える革靴となっています。
トラッドなイメージが強いので、20代の若者にスーツで合わせるのには不向きなデザインとも言えます。
Uチップの代表商品
(クレマン) KLEMAN FRODA Uチップレザーシューズ メンズ
ウィングチップ
鳥が翼を広げたような装飾から、このような名前になりました。別名フルブローグ。
ただし、つま先がWのような広げた状態以外のものは、ウィングチップとは呼ばないので注意が必要です。
「メダリオン」と呼ばれる穴飾りが付いていれば、ラグジュアリーな装いが可能になります。
ただし、ビジネスやフォーマルの場面では使い勝手が悪いので、パーティー用として使用するのが吉。
ウィングチップの代表商品
コールハーン ウィングチップ ハミルトン グランド ウィング オックスフォード C23751
セミブローグ
ウィングチップとは異なり、ストレートチップのように真っ直ぐに切込みを入れたものを指します。
ウィングチップに比べてラグジュアリー感に欠ける分だけ、バランスの良さが特徴的。それでも十分にラグジュアリーに使用できるので、パーティー使用も可能。
派手さを抑えた分だけ、使い勝手に幅広さを兼ね備えおり、ビジネスシーンでも利用できるデザインとなっています。
セミブローグの代表商品
Church’s ビジネスシューズ DIPLOMAT
モンクストラップ
モンク（修道僧）が履いていたことから名が付いた革靴。
アッパー（つま先からかかとまでの上部の革）を金具付きストラップが横断し、甲の部分をホールドします。その為、紐靴に比べて脱ぎ履きがしやすいのが特徴的。
モンクストラップは、1本のストラップで固定するタイプが「シングルモンク」、2本のストラップで固定するタイプが「ダブルモンク」と呼ばれています。
紐付きではないですが、派手さが無ければビジネスシーンでも使用可能なので、個性を出したい人にはオススメです。
また、シルエットや装飾によってはカジュアルシーンでも使用することができます。
モンクストラップの代表商品
alfredo BANNISTER Ｗモンクストラップシューズ
ホールカット
複数のパーツを縫い合わせた革靴とは異なり、一枚の革でアッパーを形成します。
その為、職人の技が光る革靴とも呼べます。
また、基本的にはプレーントゥ同様装飾が施されていない事が多い為、革の品質が問われやすくなります。
ホールカットの代表商品
コールハーン ワシントン グランド ホールカット C26588
ローファー
脱ぎ履きがしやすいのが特徴的で、アイビーやトラッドといったオシャレなテイストを意識することができる革靴。
また、カジュアルシーンでも利用ができ、ビジネス、ビジネスカジュアル、カジュアルと幅広いシーンで活躍できます。
ただし、フォーマル向けではないので、使う場面を間違えないように。
ローファーの代表商品
ハルタ ローファー トラディショナル 3E 合皮 6550
サイドゴアブーツ
トップライン（靴の履き口部分）の両サイドに「ゴア」と呼ばれるゴムを織り込んだ素材を差し込んだブーツ。
ブーツと言えど、履き口部分が広がる為、非常に脱ぎ履きやすいのが魅力的。
また、靴紐を結ばなくて良い上に、ローファーと違ってスッポリ足が隠れるので、軽快に歩けるといったメリットもあります。
一昔前はフォーマルに使用されていましたが、現代ではフォーマルの場面では使用できません。
しかし、ビジネスの場面でしたら使用可能なので、いつもと違う革靴を履いてみたい方にはオススメです。
サイドゴアブーツの代表商品
ジャランスリウァヤ CHELSEA BOOT 98411
チャッカブーツ
くるぶし丈のブーツで、ポロの競技用の靴に似ていることからこのような名前になりました。
似たデザインで、「デザートブーツ」や「ジョージブーツ」が存在しますが、デザートブーツはよりカジュアル、ジョージブーツはよりスタイリッシュなデザインと、ざっくりですがそのように認識してくれたら良いです。
ビジネスシーンでも利用は可能ですが、どちらかと言うとビジネスカジュアル向け。
むしろ、カジュアルシーン利用の方が長けている革靴とも言えます。
その為、ビジネスで利用する場合、本当にビジネスで使用して良いのかよく確認してから履くようにして下さい。
チャッカブーツの代表商品
Church’s ブーツ RYDER
トゥ部分
ラウンドトゥ
トゥの形がラウンド（丸みを帯びた形）になっているもので、トゥの中でも最も一般的で使い勝手の良いデザインとなっています。
また、丸みを帯びている分だけ、足指が圧迫されにくいメリットもあります。
デザインはクラシックな印象を与えるので、どのシーンにも使いやすい魅力が備わっています。
ラウウドトゥの代表商品
ALAN SRIWIJAYA プレーントゥ (98348/Hi Shine/1663/Dainite)
スクエアトゥ
上記のラウンドトゥに比べてスクエア（四角型）になっているデザイン。
ラウンドトゥに比べて上品さとスタイリッシュさが出るので、ビジネスは勿論のこと、フォーマルでも活躍してくれます。
なお、ラウンドトゥとスクエアトゥの中間に当たるトゥを、「セミスクエアトゥ」と呼びます。
スクエアトゥの代表商品
リーガル ビジネスシューズ スクエアトゥ メンズ 124R AL
ポインテッドトゥ
つま先が尖ったデザインで、別名「トンガリ靴」。
スクエアトゥよりさらにスタイリッシュで、足をすらっと長く見せる効果があるが、尖っている分だけファッション性が強く、使用範囲は上記2つより制限されます。
また、足指が圧迫されやすいので、遊び（足指の空間）をしっかり保たないと、足を痛める恐れが出て来るので注意が必要です。
どちらかと言うと、レディースシューズでよく見かける事が多いです。
ポインテッドトゥの代表商品
MM/ONE ビジネス シューズ ポインテッドトゥ 外羽根 【MPT112-1】
チゼルトゥ
工具のノミ「チゼル」の刃先のように、トゥの上部に角度が付いたフラットした面がある革靴。
スクエアトゥに近い形状ですが、よく見るとトゥ部分に角度が付いているので、ここの部分で違いが判別できます。
逆に遠くからだと、どれがどれだかプロでも判別が難しいです。
チゼルトゥの代表商品
トラサルディ トゥルー TRU スワールモカ チゼルトウ
エッグトゥ
ラウンドトゥの一種で、甲の部分から傾斜部分で一度沈んだ後に、つま先部分に膨らみを持たせたデザイン。
膨らみがある分だけ、ラウンドトゥよりもクラシックな印象を与えることができます。別名「オーバルトゥ」とも呼びます。
ただし、最近の革靴では殆ど見かけなくなり、もしあるとしたら高級革靴ブランドに展開している程のものとなっています。
エッグトゥの代表商品
Church’s ビジネスシューズ BURWOOD
羽根
内羽根
履き口がV字に開いて、紐で締めるタイプのデザイン。
見た目がシンプルで、装飾の要素が少な目な為、真面目な印象を与えることができます。その為、ビジネスでもフォーマルでも使用できるので、用途としては幅広いです。
とは言え、内羽根も外羽根どちらもビジネスでもフォーマルでもカジュアルでも使用はできるので、多少のデザインの差程度と認識して頂ければ幸いです。
内羽根の代表商品
REGAL メンズ ビジネスシューズ 内羽根 ストレートチップ 2E 011R AL
外羽根
羽根部分がくっつき合わずに開いた状態の紐のデザイン。イギリスでは「ダービーシューズ」とも呼ばれています。
内羽根に比べるとカジュアル要素がやや強いので、デニムやチノパン等といった普段使いにも長けております。
内羽根に比べるとカジュアル寄りということであって、もちろんこちらもビジネスでもフォーマルでも使用はできます。
外羽根の代表商品
ALDEN シューズ ALL WEATHER WALKER 949
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